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SHOE DOG

書籍名:SHOE DOG
著者: フィル・ナイト
出版: 東洋経済新報社
寄稿: 村井保之

NIKEをゼロから創業したフィル・ナイトの自伝。

日本のシューズメーカー「オニツカ」の仕入れ販売からスタートした会社が、日本メーカーとのトラブルなどもあり自社製品の製造・販売にたどりついて、世界的メーカーになるまでのノンフィクションです。

起業のノウハウ本ではなく、チームの確執や協業先とのトラブル、裁判、資金繰り(ナイキ本社には、日商岩井の恩を残すため、「日商岩井日本庭園」というものがある)など、温かい血が流れるリアルな起業の本です。

以下、抜粋してみましょう。 私は商売が突然軌道に乗った理由について考えた。
百科事典は売れなかったし、軽蔑もしていた。(中略)

シューズの販売はなぜそれらと違ったのだろうか。セールスではなかったからだ。私は走ることを信じていた。みんなが数日数マイルを走れば、世の中はもっと良くなると思っていたし、このシューズを履けば走りはもっと良くなると思っていた。 ランナーはからかわれる対象だった。車のドライバーがスピードを落としてクラクションを鳴らす。

「馬にでも乗ってろ」と叫んでビールやソーダをランナーの頭目がけて投げつける。ジョンソンは頭にペプシを思い切りかけられたことがあった。彼はそうしたことすべてを変えたかったのだ。ジョンソンは顧客が付くたびにその人のカードを作り、個人情報、靴のサイズ、靴の好みを書いた。このデータベースのおかげで、ジョンソンは顧客と常に連絡を取り、相手を優遇されている気分にさせる。

「君たちブルーリボンとは何年ものつきあいだから、君たちが正直なのはわかってる。
ほかの連中はデタラメだけど、君たちはいつもズバリ本当のことを言ってくれるから、
この新製品、ナイキっていうんだっけ、これが当たるといえば信じるさ」
つまり、大量かつ返品不可の発注を半年前に出してくれたら、7パーセントの割引をするというものだ。
こうすれば、発注から発送までのリードタイムを長く維持できるし、
発送の回数も減り、保証は増し、銀行の言うキャッシュバランスも維持しやすくなる。

「私は愚かなことは好みません。みんな数字ばかりに気を取られ過ぎです」

本から感じられるフィルナイトの性格は、繊細な感じで、大物感あふれる「起業家」という感じではない。
そんな人物が一代でここまで大きくできるということは、
​すべての情熱を注げる分野があることが成功の条件だということがよく分かります。